健康経営HEALTH MANAGEMENT
健康経営宣言
ネグロス電工は従業員の心身の健康管理を重要な経営課題として捉え、
戦略的に実践しています。
従業員の健康に対し積極的な投資を行い従業員の健康促進を進めることで
生産性の向上・組織の活性化をもたらし業績向上に繋げていきます。
代表メッセージ
健康こそが最大の経営資源
ネグロス電工は、社是の一文「企業は人にあり」の基本理念にあるように「人」こそが会社にとっての礎であり、最大の財産であると考えています。
会社が力強く成長するには、従業員一人ひとりが個々の能力を最大限発揮し、元気に働けることがとても重要で、その源泉が「従業員の健康」にあることは間違いありません。
またその理念は、経営方針においても明確に発信しており、従業員の健康維持・増進に向け積極的に取り組むことを明文化しています。
当社の従業員、または従業員のご家族が豊かで健康的な生活を送れるよう会社・健康組合・従業員が一体となって健康課題に取り組み、すべての従業員がいきいきと働くことができる環境づくりに努めることをここに宣言いたします。
制定日 2018年10月16日 / 改定日 2021年6月25日
ネグロス電工株式会社
代表取締役社長 菅谷三樹生
ホワイト500認定
健康経営優良法人2024(ホワイト500)に認定
ネグロス電工株式会社では、経営者・健康経営委員会を中心とした組織体制を構築し、全国に健康づくり担当者を配置して、従業員の健康管理・健康づくりに向け積極的な活動を続けてきました。
健康経営を続けることで、従業員一人ひとりの健康への意識向上、そして従業員満足度の向上につながっており、経営上の課題である従業員のパフォーマンスにも効果が現れています。
その活動が評価された結果、4年連続で健康経営優良法人(大規模法人部門)に認定され、さらに、その中の上位500社である、ホワイト500に2年連続で選ばれました。
今後も当社は「従業員の健康」を最優先事項と考え、健康課題の解決に取り組んでまいります。
組織体制
代表取締役社長を最高責任者として、健康経営統括責任者を中心に推進組織と関係組織が連携して、従業員及び組織の健康度を高めるため、全社一体となり健康経営に取り組みます。
イントラネットやWeb会議を活用し、各事業所の健康づくり担当者を通じて従業員と情報共有や意見交換を実施しています。
健康経営上の課題やKPI、施策の進捗状況等、取締役会で定期的に経営層に共有しています。
健康経営の方針(2023年度)
健康経営全体の年間目標
認定を継続する!
平均1日とする
プレゼンティーズム:
生産性損失割合30%とする
戦略マップ
健康投資効果を測る指標
ネグロス電工では、健康投資効果を測るため下記のKPIを設定し、健康経営推進活動においてPDCAを回しています。
2023年度 目標 | 2022年度 | 2021年度 | 2020年度 | |
---|---|---|---|---|
定期健康診断受診率 | 100.0% | 100.0% | 100.0% | 100.0% |
健康診断有所見率 | 50.0% | 52.1% | 55.5% | 60.8% |
二次検査受診率 | 50.0% | 40.0% | 31.0% | 27.0% |
婦人科検診受診率※1 | 50.0% | 49.0% | 40.2% | 38.0% |
特定保健指導対象率 | 20.0% | 19.6% | 21.4% | 22.2% |
特定保健指導参加率 | 50.0% | 55.6% | 51.0% | 16.0% |
運動習慣率※2 | 28.0% | 25.7% | 26.4% | 26.8% |
喫煙率※3 | 23.1% | 30.4% | 30.6% | 32.1% |
月平均時間外労働 | 7時間 | 13時間 | 18時間 | 9時間 |
有給休暇取得率 | 60.0% | 85.0% | 72.2% | 55.9% |
傷病による休職率 | 0.8% | 0.5% | 0.8% | 0.7% |
平均勤続年数 | 15.0年 | 15.0年 | 15.0年 | 15.1年 |
アブセンティーズム※4 | 1.00日 | 2.04日 | 1.46日 | - |
プレゼンティーズムによる 生産性損失割合※5 |
30.0% | 38.3% | 34.0% | 36.3% |
ワークエンゲージメント※6 | 50 | 48.1 | 47.8 | - |
- ※1「この一年間で婦人科健診を受診した」人の割合
- ※2「1回30分以上の軽く汗をかく運動を週2日以上、1年以上実施している」人の割合
- ※3「現在、たばこを習慣的に吸っている」人の割合
- ※4健康に関する従業員アンケート回答結果の平均値
- ※5WHO-HPQにおける絶対的プレゼンティーズムの平均値
- ※6ユトレヒト・ワーク・エンゲージメント尺度と相関の高い8項目を用いた調査票で測定した偏差値(高いほど良好な状態を示す)
ネグロスの各種の取り組み
運動機会の提供
ラジオ体操
事業所毎にラジオ体操を基本とし、職場の特性に合わせた「ストレッチ」「腰痛体操」を実施しています。(全従業員の約88%が実施)
短時間の運動ですが毎朝取り入れることで、身体を活動モードに切り替えるのに役立てています。
また、身体全体を使うため爽快感を得る効果もあり、継続的に実施することで従業員の健康維持に繋がっています。
オフィスヨガ(投資金額 約30万円 ※2022年度実績)
従業員に運動機会とコミュニケーションの場を提供する為、ヨガインストラクターを招き、月に1回「オフィスヨガ」を実施しています。
本社会場だけでなく、各事業所に対し、ライブ配信もを実施することで、全国の事業所から毎回平均100名程の従業員が参加しています。
参加した従業員からは「終わった後、気分がスッキリしました」「自宅でもやってみようと思いました」といった声があがっています。
ウォーキング
従業員に運動機会の場を提供する事と健康増進や生活習慣予防を目的として、手軽にできる「ウォーキング」を推奨しています。
月に1回、ウォーキングの魅力や得られる健康効果などを情報配信する事で、「意識の変化に繋がった」「参考にしたい」などの声があがっています。
女性の健康
女性の健康課題についての教育
女性が抱える健康課題への取り組みは、女性従業員自身のヘルスリテラシー向上はもちろんのこと、管理職者や男性従業員の認識や理解を深めることがとても大切です。
そのため当社では、積極的な情報発信(社内ポータル)やeラーニングによる学習に力を入れ、全従業員のリテラシー向上に取り組んでいます。(2022年度受講率:女性従業員 98.5%、管理職 97.8%)
その結果、eラーニング受講者からは「性差についてそれぞれが思いやりをもち、声掛けや相談出来る環境作りの必要性を学ぶことができた」といった反響があり、理解の促進に繋がっています。
婦人科検診の推奨
当社の婦人科検診受診率は2020年度の38.0%から、2021年度の40.2%へと改善の傾向が見られるとはいえ、女性従業員の半数以下に留まっています。
また、アンケートの結果からも「月経や更年期の症状が日常生活に支障をきたすにも関わらず婦人科へ行かない従業員」が20%もおり、婦人科受診に抵抗がある女性従業員が多くいることがわかりました。
病気の早期発見だけではなく、不調があった際に抵抗なく婦人科を受診できるよう、婦人科検診の受診を推奨するとともに、婦人科受診への抵抗感緩和に取り組んでいます。
生理用品
女性従業員を対象にしたアンケート結果をもとに、オフィストイレに生理用品の設置を開始しました。
心理的な安心感を得られると好評です。
産科・婦人科・小児科医へのオンライン相談窓口の設置
婦人科系・小児科系の悩みについて産婦人科・小児科の専門医に24時間いつでもオンラインで相談できる窓口を設置しています。
また、従業員だけでなく、従業員の家族も利用できます。
受動喫煙防止の推進
禁煙タイムの設定および拡大
当社では従業員の健康増進および働きやすい職場環境づくりのため、全国の事業所で禁煙タイムを設定しています。
禁煙タイムは徐々に時間と回数を拡大し、職場での受動喫煙ゼロを目指しています。
ポータルにて経営トップからのメッセージを配信し、従業員への協力を呼び掛けています。
禁煙大喜利(IPPUKUグランプリ)
喫煙による健康リスクや受動喫煙などのタバコに関わる問題への意識を高めるとともに、禁煙への第一歩を踏み出してもらうことを目的として、親しみやすくユーモアを交えたコンテストを実施しています。
年一回の開催には多くの応募が寄せられています。(2022年度:141作品)
社長賞をはじめ、各賞の受賞作品を社内で表彰し、更にポスターを製作して全国の事業所に掲示しています。
受動喫煙防止講習会の開催
2023年6月5日、産業医科大学教授 大和 浩氏を招き、経営層及び管理職を対象に「受動喫煙防止講習会」を開催しました。この模様はWEBを使って全国の事業所に配信され、多くの従業員に受動喫煙の知識を伝えることができ、また、受動喫煙防止の必要性について共有することに繋がりました。
屋内全面禁煙化と屋外喫煙場所の見直し
屋内の全面禁煙化や、屋外喫煙場所についても入口から25m以上離れた位置への設置を推奨するなど、全社的に喫煙場所の是正を行い「望まない受動喫煙」を防止しています。
この取り組みによって、従業員アンケート「職場においてタバコの臭いを感じる(38.1%)」の削減を図っています。
禁煙サポート
社内アンケート(禁煙に興味あり66.3%、補助があれば禁煙したい36%)の結果を受け、禁煙補助剤の購入補助制度を導入しました。
また、同時に健康保険組合による「禁煙外来治療補助金制度」及び「禁煙継続応援制度」の利用も促進し、自分の力だけではなく周囲のサポートを得ながら禁煙を進めていくよう積極的に働きかけています。
健康診断結果の分析・活用
健診結果管理システム
健診結果管理システムを活用することで従業員の健康情報を一括管理し、社員が各自でいつでも健診結果を確認できるようにしています。また、全社の健診結果を集計し、安全衛生委員会で報告することで、自社の健康上の課題について共有し、各事業場での衛生活動へ活かしています。
高リスク者に対するフォローとメタボ対策
二次健診対象者には受診勧奨を実施し、特にリスクの高い対象者には保健師と連携して受診の勧奨と結果の確認を確実に実施しています。また、特定保健指導の対象者に対し指導機会の積極的な活用を促し、メタボ対策を強化しています。
労働時間の適正化
長時間労働者の上長へのヒアリング
長時間労働にかかる健康状態、原因、取り組み、課題についてヒアリングを実施し、取り組み事例を社内展開しています。
法令を超える基準による「長時間労働者への医師による面接指導制度」
面接指導を実施する際の超過労働時間の条件
一ヶ月80時間超:疲労の有無にかかわらず実施
一ヶ月70時間超:個別に自己チェック表を配布し、疲労の蓄積やその他の懸念がある場合に実施
一ヶ月45時間超:自己申告にて実施
就業システム
入退社時刻を正確に記録するシステムを活用し、申告した勤務時間との間に差がある場合には指摘・是正を行っています。
サプライチェーンにおける健康経営の取り組み支援
当社の健康経営の推進は当社の従業員やその家族だけに留まらず、協力会社をはじめとするサプライチェーン全体の健康を考えています。サプライチェーンの皆さまに対し、健康経営に関する情報交換や勉強会を提案した結果、各社さまから多くの反響をいただき、共同したり、ご支援させていただくことも増えてまいりました。
今後も同様の取り組みを広げていくことで、当社の成長とサステナブルな社会の実現を目指します。
2023年度実施内容
健康経営に関する情報発信やご提案を通じ、関心を持っていただいたお取引先に対し、個別に勉強会を実施し、健康経営を啓蒙すると共に、双方の健康経営活動に寄与する意見の交換を行っています。
健康経営に取り組むお取引先、及びグループ企業を招待して、講演会を開催し、知識の共有と向上を図りました。(2023年度は「受動喫煙防止について」)
その他の取り組み
健康ファースト月間の制定
健康経営の浸透・促進に向け、毎年10月を『健康ファースト月間』とし、全従業員参加型のイベントを企画しています。
2023年度は、~あなたの身体年齢は?~と銘打ち、全国の事業所で簡易体力測定会を実施して身体年齢を算出し、従業員の行動変容への動機づけとなるイベントを企画しました。
従業員の健康管理や健康促進
人間ドックや健康診断の補助金制度の充実や定期健診の管理を徹底し、受診率100%を継続しています。
精密検査の受診率は、2020年度が27%であったところ、2021年度には31%、2022年度には40.0%と年々向上しています。
また、健診結果ハイリスク基準を設定し、該当した従業員に対しては、確実に医療に繋がるよう保健師または産業医による受診勧奨を行い、その後の通院継続や状況改善の確認を実施しています。
その結果、ハイリスク基準該当者が2021年度の1.1%から2022年度は0.4%へ減少しました。
適正体重維持者が67.1%いるものの、40歳以上の問診結果において、体重が20歳時より10キロ以上増加している人が46.5%存在します。
大幅な体重増加による生活習慣病の発症を予防するため、食生活・運動習慣などの改善が必要と考えています。
今後も、産業医・保健師による講話や健康に関する情報をタイムリーに配信し、またeラーニングで学習する機会を設けるなど、健康促進に向けて活発に取り組んでいきます。
メンタルヘルスケアの促進
社内外での相談窓口の整備、階層別・部門別の研修、50人未満の事業所を含む全従業員を対象にしたストレスチェックの実施(2021年度受検率:95.2%)など、従業員のヘルスリテラシーを向上させ、メンタルヘルス不調の予防に繋げています。
ストレスチェックの結果を効果的に職場環境改善につなげるため、法に基づく3領域に加え、エンゲージメント・個人のストレス耐性・ハラスメントを測れる調査票を用いています。
集団分析後は、管理職者を対象に指標や結果の見方・行動計画の策定方法を学ぶ研修会を実施し、組織改善を促すことで、2023年度高ストレス者率10.0%(現在値11.7%)、ワークエンゲージメント偏差値50(現在値47.8)を目指しています。
働き方改革の推進 有給休暇の消化率向上
ネグロス電工は働き方改革の実現に向けさまざまな取り組みを行っています。
業務の効率化と生産性の向上によって時間外労働の削減や有給休暇の消化率UPを実現しています。
また、ダイバーシティを推進し、女性活躍の環境整備や高齢者の就業支援、障がい者や外国人材の受け入れを積極的に行うなど、多様な働き方を実現する環境づくりに取り組んでいます。
上記の取り組みにより、2021年時点での平均勤続年数は15年となっています。
クラブ活動の推進
趣味・娯楽、社員の相互親睦、健康増進などを目的に3名以上の小単位からクラブ活動設立を支援しています。
マラソン、登山、テニス、野球、フットサル、ロードバイクなど各々が好きな活動に励んでいます。
労働安全衛生の推進
当社では「安全の最優先」を毎年の経営方針に盛り込み、従業員はもちろん、当社と関わるお客様、そして関連会社の皆さまを含めた安全(安全衛生)を最優先課題として取り組んでいます。
安全衛生を推進するため、安全衛生組織体制を確立させ、安全衛生委員会、各事業所の安全衛生委員が中心となって従業員との情報共有を図り、協議しながらリスクマネジメントやKY活動による危険源への対策に取り組んでいます。現在は、健康経営委員会と連携しながら多角的な視点で活動を展開し、将来的には労働安全衛生マネジメントシステムの導入も視野に入れ、安全衛生水準の更なる向上を目指しています。
2022年度の実績は、死亡労働災害:0件、休業4日以上労働災害:1件、度数率:4.38、強度率:0.0047でした。2023年度は「労働災害ゼロの実現」及び「感染対策の徹底」を重要課題とし、前年度の反省を踏まえた活動を展開しています。